盲導犬のいちにち

盲導犬のいちにち


盲導犬の食事のことと犬のトイレのことをよく質問を受ける。
特にトイレは訓練をしているから我慢していると思っているようだ。
犬を飼っている人にその質問を受けるときは,「お宅のいぬは1日に何回トイレに
行きますか?」と逆に質問する。たいていは朝晩の散歩のときと答える。
「それではその間は我慢をしているのですね」と答え,「うちの犬は1日に3回から
4回させます」と答える。
先入観で盲導犬はトイレを我慢していると思いこんでいるのだろう。
盲導犬も生き物である。体のことを考えたら我慢はなるだけさせたくない。
ただかって気ままにしては困るのでこちらからの指示がない限り
させないようにしている。
たとえ話しで4歳か5歳の子供のことを考えてもらうとわかりやすいと思う。
子供は自分からトイレに行きたいと訴えられる。そして大人がトイレに連れていく。
また子供の訴えがなくても寝る前にトイレに行かせたり,朝起きてすぐに
トイレに行かせる。
それから車なので外出するときも子供をトイレに行かせる。行きたくないと子供が
言っているのに行かせる。
盲導犬もまったく同じである。子供も我慢するときはあるのと同じで,我慢させる
ときもあるが,いつ水を飲んだか。量はどのくらいだったか。前にトイレをしてから
どのくらい時間が経ったのか。運動量はどのくらいか。これらのことを考えて
いつどこでトイレをさせるか考える。
人間と違うのはトイレに最適な場所がどこにでもあるわけではないので,場所も
考えなければならない。盲導犬だからといってどこでもさせていいわけではない。
最近袋を使ってトイレをさせるようにしているユーザーが増えてきている。
街を汚さないようにしていること,後始末を容易にできるというメリットがある。
この袋のおかげでトイレを探すことがかなり楽になった。

食事は盲導犬によって1回から2回。特に盲導犬だからこうでなければいけない
という決まりはない。食事の回数によってトイレの間隔と回数が変わるので,生活
スタイルによって考える。また犬の体調を考えるのが1番大事なことだと思う。
食事の内容はドッグフードを与えているユーザーがほとんどだ。やはり管理しやすい
ことが1番の理由だと思う。旅行に行くことも多いのでやはりフードがいい。
食事を作り管理できるのであれば自分で作っても何ら問題はない。
しかしトイレのことを考えるとあれこれ食べさせるより一定のものを
食べさせた方がよさそうだ。

質問の中に「毎日散歩に行かなければならないからたいへんでしょ」
というのがある。しかしユーザーといつも一緒の彼らはあえて散歩に行かなくても
よく歩いているので,散歩を目的として歩かなくてもよいことになる。もちろん
ユーザーが散歩したいときは一緒に歩くわけだ。犬のために歩くのではなく,
ユーザーが歩きたいから盲導犬がいるのだ。
犬の健康のためにある程度運動をさせなければならないのは当然のことで,それを
考慮して歩いている。

盲導犬とはいえ,家に帰りくつろいでいるときは普通の家庭犬と同じだ。
遊ぶときは一緒に遊ぶし、いたずらもする。
しかしユーザーの管理下にいるのは同じで,自由で何をしてもいいわけではない。
躾の行き届いた犬という感じだ。

今まで話した盲導犬は,我が家のKEIRUであり,私の考え方だ。
盲導犬とはいえ,10犬10色。同じ盲導犬はいないし
ユーザーの考え方もさまざまだ。
あくまでもやまちんとケイルのことだと思っていただきたい。



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